子育ては大変だとよく言われます。しかし、少し視点を広く取れば、人間だけでなく多くの動物が当たり前のように子育てに勤しんでいます。動物の子育てエピソードを切り取りながら、子育てについて考える時間を持ってみませんか。
目からうろこの、動物たちの子育て
自己犠牲の精神!ヒバリの子育て
ヒバリは、巣に敵が近づくと、あえて敵の近くに行き偽傷(傷を負った演技)をしてみせ、敵の注意をひきつけます。それは、巣の中にいる雛たちを気付かせないようにするため、あえて自分を狙わせるための本能的な行動なのだそうです。
全く休みなし!ノンストップのコウノトリの子育て
赤ちゃんを運んでくれる鳥として、子宝の象徴ともされているコウノトリですが、その子育てはかなり過酷。肉食で、体重の半分ほどを毎日食べるといわれるコウノトリの雛。そのために、親は二人がかりで一日中湖などで獲物を探し、ひっきりなしに雛に与え続けます。飛べるようになってからも数週間は親に頼った生活をするなど、コウノトリの子育てはほかの鳥に比べても手がかかってしまうようです。
出産を思うだけで悲鳴!キリンの子育て
動物は多産のイメージがありますが、キリンは一度に一頭のみを出産します。生まれたての赤ちゃんでも60キロはあるという大きさで、体の中では一頭を育てるので精いっぱい。身長も生まれたときから2メートルあり、すぐに立てるようになるので、立ったままの授乳が始まります。人間の赤ちゃんが3キロだということを考えると、体格の差こそあれ、出産を思うだけでつらそうなイメージがありますね。
動物版「残念な夫」!?ライオンの子育て
多くの動物では夫婦で協力して子育てをするか、母親が子育て、父親が狩りなどと役目が分かれているもの。しかしライオンの父親は、基本的には縄張りでぐうたら。子育てはもちろん、獲物を捕るのも雌ライオンの仕事なのです。どうして雌ライオンはこんなにも雄ライオンに尽くすのか。その理由は、雄ライオンの「ここぞというときの強さ」にありました。いざ縄張りや群れが危機に陥ると、先頭に立って戦ってくれる強さ。ですから鬣の長い、強そうな雄ライオンに雌が群がるといわれています。
子育てを一手に引き受ける太っ腹イクメン!レアの子育て
ダチョウの仲間であるレアの雄は、複数の雌と関係を持ち、卵を産ませます。それだけならただのチャラ男という感じですが、雌も雌で、卵を産んだ後は放置。子育てはしません。卵を産ませたレアの雄は、自分の産ませた卵を一手に引き受けて温めます。外的と戦いながら一か月もの間必死に、卵を守るレアの姿は太っ腹のイクメンそのものです。
まとめ
いかがでしょうか。動物たちの姿を見ながら、人間の子育ても振り返ってみませんか。それぞれが本能のままに、でもきっちりと子育てを行っています。人間の子育てもとても大変ですが、そう感じるのは本能を阻害するものがあるからかもしれません。根本の「子どもを慈しむ気持ち」に立ち返って、新しい気持ちで子育てに向き合いたいですね。