キャラクターを操作する対戦ゲームや場面が切り替わるロールプレイングゲーム(RPG)のバトルなどでは、勝利を収めた時に専用のポーズやモーションを見ることができます。
また対戦ゲームの中にはプレイヤーが任意のポーズを選ぶことができるもの、RPGではキャラ同士の掛け合いが展開されるものもあり、ファンサービスになっている部分でもあります。
■RPGでは減りつつある勝利場面
ファミコンやPS時代のRPGではエンカウント方式と呼ばれる戦闘が主流でした。
敵と遭遇すると専用の場面に切り替わり、戦闘が終了するとボタン操作か一定時間の経過で元の場所へ戻るシステムです。
この方法であれば戦闘終了でゲーム進行を止めることができるため、キャラクターに独自のアクションを取らせることができます。
また取得したアイテムや経験値の表示を行っている間にも同様のことができます。
ところが最近のRPG、特にオンラインゲームによく使われている移動から戦闘がシームレスに行われる方式では、戦闘終了時にゲーム進行を止めることができないため勝利ポーズを取らせる余裕がなくなっているのです。
シームレス戦闘はリアルに感じる上に、次々と戦闘を繰り返して行けるので爽快感はあるのですが、強敵を倒した時の達成感に浸ることができないのが難点ですね。
日本のRPGはいまでもエンカウント方式を採用しているものが多く、勝利ポーズもネタとして定着しています。
ファンの中にはそれを楽しみにしている人も多く、勝利時のパターンが少なければ評価を下げられてしまうこともあるほどです。
■対戦ゲームではトラブルにならないように
RPGと違い、対戦ゲームは戦闘の開始と終了が明確になっているため凝った勝利ポーズが実装されている物が多くなっています。
こちらはシステム的に導入できる上、演出効果を狙えることもあり増加傾向にありますね。
対戦格闘ゲームにおいては早くから取り入れられており、キャラクターの性格設定に基づくものが表示されるのですが、ゲーム内容的に敗者を挑発する傾向があり、時としてプレイヤー同士のトラブルに発展することもあります。
鉄拳7 追加キャラクタープロモーションビデオ
チーム同士の対戦ゲームでも勝利側がポーズを取るものが増えてきていますが、中には「挑発ジェスチャー」として任意で表示させることができるものもあり、敗者側にやった場合は格闘ゲーム以上にトラブルに発展します。
■外部からクレームの付いた勝利ポーズ
対戦ゲームの勝利ポーズにクレームがつくとすれば「敗者の感情を逆撫でするもの」と思われるのですが、意外な面でトラブルになった例が1件あります。
2016年3月にBlizzard Entertainmentが販売・運営している対戦ゲーム『OVERWATCH』において、女性キャラの勝利ポーズが「ただの性的表現」だと指摘されたのです。
それがこのポーズです。
(出典:Techspot.com)
メーカー側はこの意見に応じて変更を行いましたが、同作のファンの中では賛美両論となってちょっとした騒動となりました。
クレーム的には「同キャラクターは性的アピールする性格設定ではないから」というものでしたが、女性差別問題に受け取ってしまった意見も多く見られました。
いまでは沈静化していますが、ファンサービス的な勝利ポーズを実装するのも気遣いが必要なのだと考えさせられた騒動でした。
でもやはりこういうお遊び的なものはファンにとって嬉しいものですし、実装できるのであればやっていただきたいものですね。
そのキャラへの愛着も湧きますので、キャラ人気にも繋がります。
今後はどんなキャラでどんなポーズを取ってくれるのか、期待が膨らみますね。
(出典:TEKKEN OFFICIAL)
http://www.tekken-official.jp/
(出典:OVERWATCH)
https://playoverwatch.com