2Dゲームでよく見かけられた横スクロールのアクションゲームですが、3Dが主流になってきた辺りからは高性能なゲームエンジンの登場もあって、年々数が減ってきています。
そんな中、2016年8月に開催されたゲームイベント「Gamescom」で、珍しい2D型の横スクロールの新作が発表されました。
■アーケードゲームだった『ワンダーボーイ』
1986年、エスケイプ(現ウエストン)社が開発し、セガがゲームセンター用に投入したアクションゲームが『ワンダーボーイ』です。
当時のアーケードゲームは上手な人ほど長く遊べるように作られていましたので、このゲームをクリアできる腕前になると100円で1時間近く遊べるゲームでした。
いまでは考えられないコストパフォーマンスですね。
プレイヤーは敵を倒しながら、ジャンプで障害物を避けて横へ進んでいくというシンプルなルールです。
スーパーマリオの亜種と考えるとわかりやすいと思います。
ただ特定のアイテムを揃えなければクリアできないため、難易度はスーパーマリオより高くなっています。
最初はアーケードゲームとして登場した『ワンダーボーイ』でしたが、数ヶ月でファミコン用に移植されます。
ファミコン版では開発会社がハドソンに変わり、キャラクターも一新され、タイトルもそれに合わせて変更となりました。
そのタイトル名は『高橋名人の冒険島』です。
■本家より知名度を上げた『高橋名人の冒険島』
ワンダーボーイを知らなくても、高橋名人の冒険島を知っている人は多いと思います。
冒険島シリーズは4作作られ、どれもがファミコン世代のゲームでしたが携帯アプリやWiiのバーチャルコンソールなどでも配信され続けていますので、現在でもプレイ可能です。
ただし、アーケードゲームのワンダーボーイと関係があるのはこの1作目だけで、続編はすべてオリジナルゲームです。
ハドソンの社員であり、当時最も有名なゲーム業界人であった高橋名人を起用したことで100万本以上の売上を叩き出し、TVアニメにまで発展したゲームにまで成長しました。
おかげでこちらが本家でワンダーボーイが移植作品に扱われることが少なくありませんでした。
■新作『MONSTER BOY』は海外で開発中
フランスのゲーム会社「Game Atelier」が2014年に資金を募り、勝手にワンダーボーイのインスパイア作品として作り出したのが新作「MONSTER BOY」の元でした。
勝手にワンダーボーイの名前を使っていたので、公になってくると著作権元から訴えられたり、開発中止を命じられたりするところですが、なんとワンダーボーイの開発者であるウエストンの代表「西沢龍一」氏から開発協力の申し入れと、正式なシリーズの認定を受けることができたのです。
またサウンドチームには日本の著名ゲーム作曲家が加わり、主題歌には「霜月はるか」氏まで参加することになっています。
何をどうしてここまで大掛かりなプロジェクトになったのか不思議でなりませんね。
資金を募って開発程度のインディーズゲームだったはずですが・・・。
2016年のGamescomで公開されたトレイラーを見れば納得できます。
非常に面白そうなゲームに見えますね。
PC、PS4、XBOX Oneの3機種で2016年発売を目指して開発中とのことです。
また1つ続報を楽しみに待つゲームが増えました。
(MONSTER BOY 公式サイト)
http://monsterboy.com/blog/