アメリカのウィスコンシン州の広大な敷地に広がるひまわり畑-カメラが進んでも進んでも、どこまでも黄色い風景は終わりません。映像で見ているだけで心がスーッと軽くなります。しかし、このひまわり畑は、ただのひまわり畑ではないのです。ある家族の深い思いが詰まっています。
2006年のある日、バベットさんという女性が突然多発性骨髄腫(たはつせいこつずいしゅ)というガンの宣告を受けます。彼女は約9年間、様々な治療に耐え続けましたが、2014年11月に亡くなりました。バベットさんはひまわりが大好きで、ガンの宣告を受けてから夫のドンさんとひまわりを植え続けたそうです。
現在、夫のドンさんがBabbette’s Seeds of Hopeという会社を経営し、ひまわりの種を売った収益金を病院、ガンの研究、ガン患者支援のために寄付しています。会社のホームページでは、支援の詳細や美しいひまわり畑の画像と動画を見ることが出来ます。
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http://www.babbettesseedsofhope.com/our-story/)
バベットさんの死後も、毎年ひまわりは黄色く芽生え、彼女とその家族の「がん患者を助けたい」という思いは咲き続けています。大切な人が亡くなることは悲しいことなのですが、このひまわり畑を妻のために美しく保たなければという責任感で、夫のドンさんは心強く生きられることでしょう。