ヤギのミスターGは、劣悪な環境で生活をしていて、動物福祉局によって保護されました。以前よりも心地の良い環境なのにも関わらず、ミスターGは元気がなく、6日間も食べ物を口にしませんでした。
実は、ミスターGには、飼育放棄されていた環境の下で共に育った親友がいたのです。その親友は、ジェリービーンという名前のロバで、2匹は別々の場所に保護されました。ミスターGを保護した福祉局は、この2匹が親友であったことに気付かず、別の場所で保護することになったのです。
小屋の端にうずくまって外に出ることもなく、6日間もうつむいたままのミスターG。しかし、健康上は問題がなかったので、ミスターGを何とかしないといけないと考えたボランティアは、14時間もの時間をかけて、ロバのジェリービーンをミスターGの元へ運んだのです。
ジェリービーンが到着すると、その姿を見る前に、ミスターGは外に飛び出しました。そして、親友と再会すると、元気に外を駆け回ります。さらに、再会して20分後に、6日ぶりの食事をしたのです。
長年、苦しい生活環境の中で勇気付け会いながら連れ添った仲間だからこそ、2匹の友情は強いものになったのでしょう。2匹が再開できて、本当に良かったです。大好きな人と離れ離れになると悲しいという感情は、人間と同様、動物も同じなのですね。