大手ゲーム会社のタイトルにはない、個性的で斬新なアイデアが光るインディーゲーム。エッジの立った作品の多いインディーゲームの中でも、とりわけ変わったアイデアのゲームが話題を呼んでいます。
『My name is Mayo』とは、どんなゲームなのでしょうか?
■パブリッシャーを通さないからこそ可能になる、個性的なゲームの数々
通常、ゲームソフトは開発会社(デベロッパー)が開発を行い、それを流通会社(パブリッシャー)が市場に流通させることで販売が行われます。
パブリッシャーを介することで、より市場ニーズにあったクオリティの高いゲームが市場に流通するメリットがありますが、一方でパブリッシャーの意向によってリリースされるソフトが選別されるため、個性的なアイデアのゲームは世の中に出にくい構造を作ってしまう原因ともなります。
近年、海外のPC向けゲームタイトルを中心にインディーゲームの市場が活況を呈しています。
インディーゲームとはその名前の通り独立系=パブリッシャーを介さず開発販売される個人や小規模チームによって開発されるゲームのことです。
ネットの普及によって、ゲームソフトのダウンロード販売を行う『Steam』や『PLAYISM』といった大手サイト、ネットで開発資金を調達するためのクラウドファインディングサービス『Kickstarter』の登場により、インディー系ゲーム開発者がよりゲームを開発しやすい環境が整いつつあります。
海外作品のみならず、日本人の開発したタイトルがSteam等でダウンロード販売されることも増えており、また、PlayStation4やXbox Oneでもインディー系タイトルが配信されるようになるなど、インディーゲームを巡る環境は大きく変化しつつあると言えるでしょう。
■マヨネーズの瓶を小突く不思議なゲーム
2009年から開催されている「Global Game Jam」(GGJ)というイベントがあります。
GGJは世界中に用意された会場にゲーム開発者が集い、1人またはその場で結成された少人数チームで48時間以内に即興でゲームを制作するというイベントです。
2015年1月に開催されたGGJに於いて、コスタリカのゲーム開発者3人が作り上げたゲームが『My name is Mayo』です。
プレイヤーがこのゲームで可能なことは、画面に表示されているマヨネーズの瓶を、ただコツコツと指先で小突くことだけ。
ひたすら小突き続けると実績が解除されていきます。実績には小突いているマヨネーズの瓶の過去についてのメッセージが含まれており、解除し続けることでこのマヨネーズ瓶の物語を読み進めることができるという仕掛けになっています。
ゲームというにはなんとも奇妙なこの作品、ゲームソフトのダウンロード販売サイトであるGreenLightに登録されています。
GreenLightとは、Steamでのゲーム販売を望む開発者が自作タイトルを登録し、ユーザーの反応によって販売が決定されるというシステムです。
販売が決定された暁には0.49ドルで販売される予定というこのゲーム。
あなただったら、買ってみたいと思いますか?