ヒット作が登場すると、その作品を模した偽物が現れるのはどの業界でも同じようです。大ヒットしたサンドボックスゲーム『Minecraft』も例外ではなかったようです。
■『Minecraft Pocket Edition 2』
最初にPC用として開発されたサンドボックスゲーム『Minecraft』ですが、その後ゲーム機やモバイル端末用としても移植されています。
モバイル用バージョンは『Minecraft Pocket Edition』と言い、iOSとAndroidに対応、AppStoreとGoogle Playで配信されています。
2016年1月、イギリスAppStoreの売り上げランキング4位に『Minecraft Pocket Edition 2』というタイトルのアプリが現れ、注目されました。タイトルからして『Minecraft』モバイル版の続編と思われ、価格は6.99~10.99ドルとされています。
商品説明欄には
「Minecraft新作がユニークですばらしい新要素を引っさげて登場!すばらしい城や庭を作ったり、サバイバルモードで生死をかけて争ったり、さまざまな楽しみ方ができる!同じモバイルアプリ版を持つ友人やWindows 10版を持つ友人と協力しよう」
と書かれており、コピーライトの表記も『Minecraft』の開発会社の「©Mojang AB」となっており、一件、正式な続編のように思われますが……。
■中身はまったくの別物
実はこのアプリ、『Minecraft Pocket Edition』とはまったく無関係のダミーゲームでした。
実際の内容はゾンビが「Mortal Kombat」という別のゲームのキャラをただ攻撃するという、単調でお粗末なもの。
このタイトルの発売元として登録されているアプリには他にも「Mortal Kombat」や「Five Nights at Freddy’s」といったPCの人気タイトルを騙ったダミーアプリを発表していることが確認されています。
アプリの評価欄には3人のレビュアーが☆5つをつけて絶賛するコメントを残していましたが、同じレビュアーが前述の「Mortal Kombat」や「Five Nights at Freddy’s」のダミーアプリでも同じく絶賛コメントを残しており、おそらくサクラであると考えられます。
すでに問題のアプリは「Minecraft」の開発元からの要請を受けて削除されていますが、「Minecraft」のコピーやクローンゲームは他にも数多くリリースされているとのこと。
開発会社としては気の抜けないところですが、人気タイトルになってしまったが故の苦労かもしれませんね。