コンピュータゲームの歴史は、19世紀末に機械式解析エンジン(コンピュータ)を発明したチャールズ・バベッジに遡れますが、現在の私達に馴染みのある、ディスプレイを使ったゲーム(テレビゲーム)の発明は第二次世界大戦終結後のことでした。
最古のテレビゲームとされる映像をYouTubeで観ることができます。
■世界初のテレビゲームは射撃ゲームだった?
一般に、世界初のテレビゲームとされているのは1958年にアメリカのブルックヘブン国立研究所の研究員であったウィリアム・ヒギンボーサムの発明した「Tennis for Two」であると言われることが多いです。
しかしこれは、一般人がプレイすることができたテレビゲームの元祖という意味で、実はそれ以前にも現代のテレビゲームの原形と言えるコンピュータゲームは作られていました。
「Tennis for Two」の6年前、ケンブリッジ大学の大学院生であったアレキサンダー・ダグラスが、ディスプレイを使ってコンピュータと対戦する三目並べ「◯☓◯」を作成しています。これは映像の記録が残されているテレビゲームとしては最古のものとなります。
さらにその5年前の1947年、トーマス・ゴールドスミスとエステル・レイ。マンの2名によって、陰極線管を使って行うインタラクティブなコンピュータゲームを作成した記録が残されています。
陰極線管は、電子が蛍光物質に衝突すると光を放つ性質を用い、映像を表示する装置のことで、発明者の名前から一般的にはブラウン管とも呼ばれます。
このゲームはディスプレイに映しだされた光点を機銃の照準器に見立て、制限時間内に敵の航空機を射撃して撃墜するというものであったようです。
■YouTubeで見られる最古のテレビゲームの映像
現在YouTubeで、「Tennis for Two」の映像を見ることができます。
「Tennis for Two」はオシロスコープという電圧の変化をリアルタイムでブラウン管に表示し電気信号の変化を観測するための装置のモニターを使ってプレイするゲームで、厳密にはテレビゲームとは言えませんが、ディスプレイを使って遊ぶコンピュータゲームとしてはテレビゲームの祖先と呼ぶことができるでしょう。
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