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RPGと言えば『剣と魔法』の世界を思い浮かべる人も多いかと思いますが、そのようなファンタジーとは一線を画した世界観のRPGも数多くあります。

アメリカのゲームメーカー、ベセスダ・ソフトワークスの人気タイトル『Fallout』シリーズは、核戦争で崩壊した後の世界を舞台としたレトロフューチャー観あふれるRPGシリーズです。

■シリーズの原典は1988年発売の『Wasteland』

『Fallout』とは、核兵器によって発生する放射性降下物を意味する単語であり、このゲームの世界を象徴する言葉ともいえます。

核戦争後のポストアポカリプス的世界を舞台とするRPG『Fallout』シリーズですが、その源流は1988年にエレクトリックアーツが発売した『Wasteland』にありました。
両作に直接の関連性はありませんが、『Fallout』の設定には『Wasteland』に共通する点が多く、『Wasteland』の精神的後継作と言われることもあります。

『Fallout』シリーズ自体は1997年の第1作目を皮切りにその翌年には続編の『Fallout2』が発売。その後、著作権の権利譲渡などを経て2008年に『Fallout3』が発売されました。
『Fallout3』はそれまでに出ていたPC版のみならず、Xbox360やPlayStation3にも展開し、2年後の2010年には『Fallout: New Vegas』が発売されています。

■見下ろし型ターン制のシステムからFPSへ変更された『Fallout3』

2008年に発売された『Fallout3』では、大幅なシステム改変が行われ、話題を呼びました。それまでのシリーズが見下ろし視点から操作するターンベースのゲームであったのに対し、『Fallout3』では一人称視点が採用され、それにともない、戦闘もアクション性の高いFPS（first person shooter）風のシステムに変更されました。

しかし、従来のシリーズファンはアクション性が低いことから、FPSを苦手とするプレイヤーも多いと開発元のベセスダ・ソフトワークスは推測、そのための救済措置として導入されたのが「V.A.T.S.」システムでした。

「V.A.T.S.」システムはプレイヤーキャラが装備した「Pip-Boy3000」という装置の能力を使って行う自動攻撃という設定で、使用すると時間が静止して、プレイヤーは敵の攻撃したい部位をコマンド選択するように選び、攻撃をすることができます。「V.A.T.S.」システムを使うためにはアクションポイント（AP）の消費が必要であり、これは旧来のシリーズのシステムを模したものでした。

■最新作『Fallout4』

2015年6月、ベセスダ・ソフトワークスは『Fallout』シリーズ最新作『Fallout4』を2015年11月に発売することを発表しました。



物語の舞台は世界を崩壊させた核戦争の200年後のボストン。
戦前に生まれ200年間を人工冬眠で生存した主人公が、荒廃した世界で冒険するストーリーです。

Fallout3のFPSシステムを継承する他、近年『Minecraft』等で人気のクラフト要素も導入、主人公の拠点になる家や基地を自由に建設できるモードの実装が予定されています。