『ゼルダの伝説 夢を見る島』は、任天堂から発売されているゼルダシリーズのひとつです。
『ゼルダの伝説 夢を見る島』に登場するリンクは、島に流れ着いた状態で島を脱出することが目的です。
しかし、ゲームを進めると島を脱出することで、この島の秩序を乱す物として扱われていきます。
◆ゲームボーイで発売された初の携帯ゲームのゼルダの伝説
『ゼルダの伝説 夢を見る島』は、任天堂から1993年6月6日に、ゲームボーイ用のソフトとして発売されたアクションアドベンチャーゲームです。1998年には、ゲームボーイカラーに対応した、『ゼルダの伝説 夢を見る島DX』として発売され、バーチャルコンソールなどでも配信がされています。
『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の続編として作られており、ガノンドロフを倒しハイラルを救ったあとに剣の修行のたびに出たその帰りの航海の途中で巨大な嵐に遭遇してしまい、海に転落してしまい、ゼルダ姫の声が聞こえてきて目が覚めると、そこは知らない家でした。
リンクが島から出るために島の神である風のさかなを目覚めさせる必要があることを知らされ、そのためには8つのダンジョンに眠っているというセイレーンの楽器を集める冒険に出発していくというストーリーです。
システム面は、ゲームボーイということもあり、操作できるボタンが少なくなっており、ファミコン版のゼルダの伝説に近い感じですが、AボタンとBボタンに割り当てられるアイテムは剣や盾以外も自由に選べるので自由度が高く、弓とバクダンを同時に使うと弓バクダンとなり遠くにバクダンを飛ばすことなども可能でした。
また、ジャンプやダッシュといったアクションが可能な装備なども登場し、『神々のトライフォース』並のやりこみ要素を楽しむことができるようになっています。
◆ゲームを進めていくウチに気が付かされる切ないストーリー
『ゼルダの伝説 夢を見る島』では、ゼルダやガノンドロフといった定番のキャラクターは出てこず、更には、世界を守るために戦ってきたリンクが、世界を壊す者として扱われるという色々と変わった作品になっており、任天堂の他のゲームであるマリオやヨッシー、リチャード王子なども登場するパロディ要素もあります。
セイレーンの楽器を守っている魔物達を倒して、楽器を取り戻していく中、魔物たちから島やそこに住む人々、魔物などすべてが風のさかなが見ている夢だと知らされます。
この夢の世界を守るために抵抗する魔物たちと、島から脱出するために楽器を集めるリンクという、今までとは逆の立場でストーリーは進んでいき、すべての楽器を集め、目覚めの歌を奏でることで、リンクは目が冷めて島と島にいた人々は消えていってしまいます。
一見悪い事をしてしまったようなイメージで終わってしまいますが、このストーリーによってゼルダの伝説は謎解きのアドベンチャー要素だけではなく、人間関係や感情などもひとつ上の次元に上げることになります。
時のオカリナやムジュラの仮面では、正義のために悪を倒すというだけではなく、リンクを悪く思っている人がいて時には恨まれるような事も必要になってくるといった深い感情の部分も表現できるようになっていきます。