近年、ゲームプレイヤーの年齢層は年々上昇しています。これは、子どもの頃にコンピュータゲームに慣れ親しんだプレイヤーがそのまま大人になって来ていることが大きな要因と考えられます。
プレイヤーの年齢層が上がるにつれ、これまでにはなかった大人向けのゲームが、特に海外市場で増加の傾向にあります。それらのタイトルの中から、第一次世界大戦をテーマとした作品『バリアントハート ザ グレイトウォー』(以下『バリアントハート』)を紹介しましょう。
■第一次世界大戦開戦100周年を記念して制作されたゲーム
『バリアントハート』は2014年にリリースされたゲームです。販売元はフランスに本社を置くゲーム開発・販売会社のUbisoft、その子会社であるUbisoft Montpellierが開発を担当しました。
『バリアントハート』は、第一次世界大戦を舞台に、二人の男性と一人の女性、そして一匹の犬がたどる運命を描く、2Dアクションパズルゲームです。ゲームのストーリーはシーンごとに区切られていて、プレイヤーは上記キャラのうちの一人を操作し、謎を解きながら先に進んでいきます。
特徴的なのは犬のキャラクター、ウォルトです。プレイヤーはウォルトを直接操作することはできませんが、ウォルトに指示を与えることで一人ではクリアできないパズルを解いて先に進むことができます。
絵柄は海外のコミックを想像させる暖かでコミカルなものですが、実際に起きた戦争を題材にしているだけはあり、時に深刻な展開を見せることもあります。
■第一次世界大戦中に書かれた手紙をモチーフとしたストーリー
このゲームのストーリーは、実際に第一次世界大戦の最中、前線の兵士やその家族が書いた手紙を元に構成されています。実際に起きた出来事を題材として描くため、開発チームは大戦の開戦100周年を記念して設立された団体と協力し、歴史的な事実にもとづいてストーリーを構築していきました。
ゲーム中では、登場人物の日記や手紙の他、新聞記事などを読むことができます。その内容はプレイで選択した行動で変化しますが、それらは膨大な歴史資料にもとづいて構築されているので、プレイヤーはゲームを介して第一次世界大戦の歴史的事実を垣間見ることができます。
『バリアントハート ザ グレイトウォー』は日本国内ではPC版がAmazonから配信されている他、プレイステーション3もしくは4のダウンロード専用コンテンツとしてプレイ可能です。いずれもローカライズ版ですので、日本語でプレイ可能です。
また、iOS版とAndroid版もリリースされています。
Valiant Hearts The Great War - バリアント ハート ザ グレイト ウォー
http://www.ubisoft.co.jp/vh/