2016年10月20日に正式発表された任天堂の次期ゲーム機『Nintendo Switch』は、“携帯できる据え置きゲーム機”という新しいコンセプトを打ち出したものでした。
2017年1月に、プレス・ビジネス関係者向けのプレゼンテーション+体験会イベント“Nintendo Switch プレゼンテーション 2017”が実施されるなど、期待が高まっています。
一方、現行の据え置きハードであるWiiUについては2016年11月11日、公式サイトに「近日生産終了」との告知が掲示され、任天堂がWiiUからSwitchへ本格的に軸足を移していることが判明しました。
■一億台を売り上げたWiiの後継機として期待されたWiiU。しかし……。
WiiUは2012年に任天堂が発売した据え置きゲーム機でした。
全世界で1億4万台を売り上げたWiiの後継機として売り出されたWiiUの最大の特徴は、液晶モニターがついたタブレット型コントローラ「Wii U Game Pad」です、
テレビとコントローラ、二つの画面を使い分けて同社の二画面型の携帯ゲーム機である3DSのような遊び方ができる他、テレビ画面を使ってプレイ中のゲームをいつでもGamePadでのプレイに切り替えることができることで、リビングに置かれたテレビを専有することなくゲームが楽しめるなど、ファミリー層向けを想定したハードでした。
しかし、画像処理能力などは同世代の据え置きゲーム機であるPlayStation4やXboxOneよりは劣ることなどから、マルチプラットフォーム対応のゲームタイトルが発売されることも少なく、特に生産後期においてはサードパーティからのソフト供給不足が大きな要因となって売れ行きが伸びませんでした。
結局、ゲーム機史上最高の売上台数を誇るWiiの後継種ながら、WiiUの販売台数は2016年3月の時点で1500万台と、台数的に大きく後退する結果となってしまいました。
■WiiUの発展型として登場したNintendo Switch
任天堂はWiiUをそれまでの据え置きゲーム機とは違う「ホームコンソール型ハード」と表現していました。
これはWiiUの販売ターゲットを高年齢のゲームマニア層ではなく、比較的低年齢層やその家族とし、家族で楽しめるゲーム機というコンセプトを打ち出したものです。
WiiUの後継機となるNintendo Switchは、このWiiUのコンセプトを更に強化した、「自由にどこへでも持ち出せて遊べる据え置きゲーム機でした。
任天堂がSwitchを正式に発表した時点から関心を集めたのは、その価格設定です。
2016年11月現在、任天堂からは価格に関する正式なアナウンスは発表されていませんが、世界規模で展開する玩具量販チェーンであるトイザらスのサイトに、Switchの価格が掲示されて噂を呼びました。
カナダのトイザらス公式サイトに掲載された販売ページの情報によれば、Nintendo Switchの価格は329.99カナダドル、日本円にして約26000円であるとのこと。
これは同社の携帯ゲーム機の現行機種であるニンテンドー3DSの約17000円に対し、一万円近く高い値段設定となりますが、据え置き機としての位置づけで見れば、PlayStation4の29980円やXbox One sの34980円よりはかなり割安とも言えます。
価格情報については正式アナウンス前ということから、件のサイトに掲載されたものはあくまで仮の価格である可能性もありますが、据え置きハードと携帯機のハイブリッドとしてなら、リアリティのある数値と評価されていることも事実です。
今後、任天堂はどのようにSwitchの販売を展開していくことになるのでしょうか?
まずは2017年1月の公式プレゼンテーションが楽しみなところですね。